JR市川駅の南口を出て、小岩方面にちょっと歩いたところに新しいラーメン屋さんができているのを見つけた。お店の名前は「麺処 しろ」というらしい。角っこに面していて、開放的な店舗であるけれど、カウンターだけのこぢんまりとしたお店だ。
入口と出口が分かれているようで、入口から入ると券売機が置いてあった。メニューは大別して、濃厚ラーメンと濃厚つけ麺、あとはまぜそばの3種類。いずれにせよ、濃厚らしい。そして、それぞれ、「特製」ということでトッピング(味玉が追加されて、さらにチャーシュー、海苔が増量されている)が充実したバージョンが存在する。
というわけで、「濃厚特製らーめん」のチケットを購入してみた。カウンターに席を確保しつつ、お知らせをちらっと読んでお冷やを汲みに行った。店内には煮干しの香りが漂っていて、店内に置かれている段ボールは煮干しの段ボールがちらほらと。
テーブルの上には、濃厚つけ麺用の割スープが入ったポットが置かれていた。スープ割りはセルフサービスらしい。
厨房を覗いてみると、店主らしき人が黙々とラーメンを作っていた。いわゆる、ワンオペって状況のようで。なかなか大変そうだなぁ…と思っていたら、濃厚特製らーめんが登場。美味しそうなビジュアル。そして、他のラーメン屋さんだと、時々、ぬるいスープに直面して辟易とすることがあったりするが、「麺処 しろ」では丼までしっかり熱いスープが提供されていてイイ感じ。
麺は細めのストレート麺。歯ごたえがいいし、スープとの相性もいいような気がする。
煮干し段ボールが置いてあるあたりからして、粘性の高い、とろっとしたスープは煮干しの風味が強い。鶏や豚あたりのスープと、煮干しが渾然一体となった感じ。煮干しのせいか、スープがキラキラ光る。券売機に「濃厚」ラーメンと書いてあったとおり、旨みが凝縮されていて、おかずになるようなスープ。そして、チャーシューは低温調理のレア感があるもの。そんなに厚切りではないせいか、食感は軟らかく、ジューシーだった。
スープをすすった後、これはご飯と合うに違いないと確信して追加で小ライスチケットを購入した。スープとご飯を合わせて食べてみるとやっぱり美味しかった。家系ラーメンの楽しみ方の一つである、スープに浸した海苔でご飯を巻いて食べるを試してみたが、やっぱりうまい。まさに、おかずになるスープ。
そして、スープに加えて、煮卵もご飯に。煮玉子は、黄身が固ゆでになる寸前の状態。これまた旨い。旨みが濃厚なスープだから、麺だけでなくご飯に合わせて堪能できた。ひとりで炭水化物まつりを楽しんでしまった。
…というわけで、後日、「麺処 しろ」を訪れて、改めてつけ麺を食べてきた。今回も「特製」にしてみた。やはり、低温調理されたチャーシューの見栄えがいい。
ラーメンを食べたときにも濃厚さを体験できたけれど、つけ麺のスープはさらに濃厚だった。煮干し特有の渋みというか苦みのようなものをほのかに感じるくらいには濃いし、やはりスープはキラキラ光っていた。
濃厚で粘性の高いスープは麺とよく絡むけれど、つけ麺を堪能した後で、割スープを加えて、凝縮されていた旨みが広がっていくのを楽しむのもまたいい感じだった。