I-linkタウンいちかわの東側のビルの1階、2階あたりは「いちかわMALLS」という名前で、かつて市川駅前の商店街にあったと思しきお店と、新しく入居したお店が店を構えている。会社帰り、そこにあるサイゼリヤで安ワインを飲んでいたりするのだが、そのサイゼリヤに至る途中、廊下の先に赤提灯が見えたような気がした。廊下の向こうにもお店があるのか…とちらっと思っただけで、とりあえず、ワインを飲みに行った。
後日、ふと思い出して、道路側から”廊下の向こう側”をちらっと眺めてみたら、何やら居酒屋があるのが見えた。黄色い看板に赤い文字で「鳥喜」と書かれていた。道路側から2階に上がる階段を上がってみると、こんな感じでお店があった。
お店の前には「やきとり酒場 鳥喜」という看板。
入り口側に焼き場があって、小さなテーブルがいくつかと、男性があぐらをかくこともできないくらいの幅しかない、小あがりっぽい席が壁沿いに並べられている。店の奥では、地元の方と思しきおじさんたちと、老夫婦が静かに飲んでいる一方、入り口に近い席では会社帰りのサラリーマンたちがワイワイ飲んでいた
メニューはこんな感じ。比較的、安いような気がするな。これは焼き鳥のメニューだけで、飲み物メニューは別なのと、壁に貼ってあるメニューもあった。冷ややっこやもつ煮込み、谷中しょうがなど、渋いメニューが並ぶ。
焼鳥をオーダーするが、焼くのに時間かかるので、手早く出てきそうなものを頼むことにした。一瞬、もつ煮込みをオーダーすることが頭をよぎったが、冷奴をお願いしてみた。
目前に登場するビールと冷奴。若いころ、おっさんたちが冷奴を肴に飲んでいることが理解できなかったが、私ももうおっさん。薬味たっぷりの冷ややっこが地味においしかった。冷奴はぐいぐい飲むときのつまみではなくて、ちびちび飲むときのつまみ。年を取って、飲み方が変わったというところだろうか。
そんなことを考えているうちに、焼鳥が到着。塩焼きのせせりと砂肝。ただの塩焼きかと思いきや、ガーリックパウダーが入っている塩焼きだった。焼き加減も上々で、なかなかおいしい。まぁ、ちょっと塩味が濃いめなのは、つまみだし、しょうがないか。
そして、たれ焼き。これもいい塩梅。ところどころ、わずかに焦げてる風味がいいなぁ。おもわずビールをおかわり。
メニューの後ろのほうにはやきとんがあったので、頼んでみた。塩焼きでお願いしたけれど、これもガーリックパウダー交じりの塩焼き。
一通り、飲んで食って2,500円くらいだっただろうか。普段着の居酒屋だけあって、リーズナブルなお値段だった。
きっと、「鳥喜」は、現在は新しいビルに入ってはいるけど、昔から市川駅前にあったお店で、I-linkタウンいちかわの開発に合わせて移転した焼鳥屋さんだろう。雰囲気は駅前の赤提灯だったし。こだわりの地鶏とか、珍しい地酒はないけれど、サラリーマンの一人飲みには悪くないような気がするなぁ。